「残業ゼロで生まれる"副業"の問題」。賃金が低いから副業となる。それは政治の問題です。
小室淑恵「残業ゼロの実践で生まれる問題」
http://blogos.com/article/200008/
BLOGSの一覧表の題名が「残業ゼロで生まれる"副業"の問題」となっており、気になったので読んでみました。
いいですね。その通りだと思います。
残業ゼロを実践すると「残業がなくなって収入が減ってしまったから副業したい」と「労働時間が短くなった分、自分自身の成長感がなくなった。もっと自分を成長させたい」と言う人がでてくるらしいです。
この2つの解決策を、記事は示しています。
1つ目は「残業を減らして生産性は上がっているわけなので、会社としてベースアップを図るなど、以前よりも高い水準でしっかり報酬を支払うべきです。残業を減らしたことで、いい人材が定着して高い生産性で業績を上げることができた。会社としてはそれが最大の成果」とあります。
正論だと思います。
もっとも私は、なぜ多くの収入が必要なのかが疑問です。
お金を稼ぎたい、大金持ちになりたいという欲望は、社員の身分で叶えるものでは無いと思います。
起業して経営者になるべきでしょう。
サラリーマンにしても公務員にしても、高給取りにはなれない職業のはずです。
むしろ、その身分で高給取りなら優遇されすぎています。
身分保障と高給取りは、両立してはならないと思います。
また、給与の額が少ないため副業が必要な場合もあると思います。
しかし、給与の額が少なく生活に支障がでるような状態は、政治が解決することです。
会社が自由に低賃金を設定できること自体に問題があります。
生活に支障がでるような賃金設定では、社会保障費の増大につながります。
2つ目は「何か空白の時間が生まれてしまうと、そこが自分の停滞時間だと思ってしまうのです。でも本当は、限られた労働時間内で成果を出して、そこで生み出した余分な時間をどう使い、そこで自分がどう成長するかが重要です。また、その時間をどう使うかについて上司と本人の間でコミュニケーションがきちんととれていないと、会社が望まない方向の副業に走っていくことが多い。もしくは、ただ飲みに行くだけ、パチンコするだけという人が増えてしまいます。」とあります。
その通りだと思います。
成長するための時間の使い方は、会社や上司とのコミュニケーションが重要だと思います。
また、自分の時間であるため、どれだけ頑張るかは自分で決められます。
私は、長時間労働による拘束では、多様性のある文化は生まれないと思います。
結局は同じような働き方をまわりに強制して同質化を招くだけです。
もちろん、社会状況によっては同質化が絶大な効果を出すときもあると思いますが、今はその状況ではないと思います。
同質化を希求してもジリ貧になるだけだと思います。
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一流は「これがベストか?」と自分に問い続けている――天ぷら職人・早乙女哲哉氏の仕事論
http://next.rikunabi.com/journal/entry/20161130_P
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例えば、この記事には「みんな勘違いしているけど、職場っていうのは、仕事を覚えに行くもんじゃない。我慢を覚えに行くものなんだ。10年我慢したら、ご褒美に10年分の仕事がついてくる。10年我慢した経験があれば、どんな職場に移ったってやっていけるよ。」とあります。
確かに我慢は大事だけど、これはこの職人が言っているから意味があると考えます。
この言葉を鵜呑みにして、同じようなことを言ったとしても意味はないと思います。むしろ周りに悪影響がでると思います。
本質を知らない人間がいくら言っても害悪でしかありません。
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電通の「鬼十則」、社員手帳掲載取りやめを検討
http://www.asahi.com/articles/ASJCK6FDMJCKULFA02T.html
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電通を擁護する気は無いのですが、鬼十則が間違っているかと問われれば、正しい部分もあると答えます。
今の時代とは状況が違うため比較は出来ないのですが、仕事に取り組むときの姿勢としては正しい面があると思います。
しかし、ここで重要なことは、この鬼十則ができる人もいれば、できない人もいるということです。
結局は、本質を理解しないまま使っても害悪にしかならないということです。
長時間労働はダメです。
でも、なかには長時間労働できる人もいると思います。
長時間労働できる人も、必死になってやっている人が多いと思います。
でも、易々と長時間労働している人もいると思います。
易々と長時間労働できる人は、ほんの一握りだと考えます。
つまり、鬼十則に問題があるのではなく、それを使っている人達に問題あるのです。
包丁も料理に使えば立派な道具ですが、凶器として使うこともできます。
猪などの害獣を駆除する銃は立派な道具ですが、戦争に使うこともできます。
毒も使い方によっては薬になります。
人格に問題があるか本質を理解していない人が大勢いるということです。だから、日本でブラック企業が蔓延しているのだと思います。
本質を分かっていない愚か者が多いということです。
愚か者=the fool=フールジャパン
まさに愚か者が大勢いる日本に相応しい呼び名です。フールジャパン。
愚か者の国、それがフールジャパン。
(◎´∀`)ノ
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