「政府が働き方改革の実行計画をまとめた」。う~ん。その6
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働き方改革実現会議
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/
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(第10回の資料1 働き方改革実行計画(案)が、働き方改革実行計画です)
働き方改革実行計画を見ていても、労働組合について書かれていないようだ。
働き方について労使交渉した場合に、労働組合は重要になってくると思うのだが、何故だろうか。
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社説 働き方改革の実行計画 抜け道ふさぐ制度設計を
http://mainichi.jp/articles/20170330/ddm/005/070/049000c
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「また、派遣労働者の賃金水準を同業種の労働者と同等以上にすることを労使協定に盛り込むことも求めた。しかし、労組のない職場も多く、どうすれば各企業に順守させられるかは不透明だ。」
派遣労働者の同一労働同一賃金について書かれているが、それ以外の場合でも労働組合は重要だろう。
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平成28年労働組合基礎調査の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/16/
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労働組合の組織率は17%くらいです。
雇用者数は5700万人に対して、労働組合の組合員は990万人です。
1000人以上の企業
雇用者数=1200万人、組合員=550万人、組織率=44%
全組合員数に対する割合=65%を占める。
100人~999人の企業
雇用者数=1400万人、組合員=170万人、組織率=12%
全組合員数に対する割合=20%を占める。
99人以下の企業
雇用者数=2400万人、組合員=20万人、組織率=0.9%
全組合員数に対する割合=2%を占める。
このような状況で、労使交渉の有用性や健全性をどのように担保するのだろうか。
政府は、どのようにして労使交渉を機能させるつもりなのだろうか。
本当に労使交渉を重視するならば、労働組合が増加するような啓発活動に取り組むべきではないだろうか。
しかし、働き方改革実行計画を見ても、啓発活動は書かれていないようだ。それとも労使交渉を機能させる秘策でもあるのだろうか。このままではブラック企業が再来する日も近いのではないだろうか。
やはり大企業に就職することがベストなのだろう。
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独立行政法人労働政策研究・研修機構 データブック国際労働比較2016
http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2016/index.html#honbun
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各国を見ても組織率は、低いようだ。
アメリカ 10%
イギリス 25%
ドイツ 17%
イタリア 36%
スウェーデン 67%
北欧は組織率が高いようだ。何でだろ?
まぁ、各国で制度が違うわけだから、単純に組織率を比較しても意味は無いと思っています。
とりあえずは、日本だけが低いわけではないことが分かります。
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新社会人は勤怠管理に要注意! 「勤怠改ざんされて残業0になってた」「労基来るからデータ改ざん」
https://news.careerconnection.jp/?p=33841
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「労働時間の管理方法は職場によって異なるが、そもそも勤怠管理をきちんとしていなかったり、勤怠の記録が改ざんされたりすることもある。ツイッターには、勤怠を改ざんされたという嘆きの声が散見される。」
怖いわー。
こんなの読んだら、働き方改革実行計画が本当に機能するのか疑問に思ってしまいます。
やはり労使交渉が正常に機能するように政府に取り組んでほしいと思います。
「はじめは何が正しく何がおかしいのかわからないかと思いますが、労働時間があまりにも長いときは、普通だと思わないで下さい」
何が正しくて何がおかしいのか分からない状態であたふたしていると、いつの間にか詰んでいるのですね。
あたしって、ほんとバカ。さやかぁぁっ(まどマギ)
(◎´∀`)ノ
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