「国民世論と自民党内世論のこの明らかな差異は、自民党が国民政党ではなくなっていることを示している。」。ぷっ。
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古賀茂明「安倍氏と石破氏のどっちが危険? 大手マスコミに代わり判定する」
https://dot.asahi.com/dot/2018090900019.html
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「自民党総裁選が7日告示された。安倍晋三総理(現総裁)と石破茂元防衛相の一騎打ちだ。野田聖子氏まで安倍総理支持を表明し、国会議員票の8割超の支持が見込まれる安倍総理に対し、石破氏が劣勢であるのは誰の目にも明らかだ。」
「一方、新聞やテレビの世論調査では、自民支持層では安倍氏がかなり優勢だが、全体での支持率は、安倍氏と石破氏は非常に拮抗している。自民党総裁選だから、自民党員が総裁を選ぶのは当然だが、国民世論と自民党内世論のこの明らかな差異は、自民党が国民政党ではなくなっていることを示している。」
自民党は、国民政党では無いらしい。
多くの国民は、何となく、そう思っているのではないか。(少なくとも私はそう思う)
国民政党とは何か?
ネットで調べてみると、国民政党とは、特定の階級の利益を代表するのではなくて、国民全体の利益を代表すると主張し活動する政党。しかし政党とは本来、党派的なものであり、社会の階級的・階層的・地域的特殊利害の追求者・代弁者の集団として、その本質から党派性をぬぐい去ることはできないとある。
別のサイトでは、特定の階級(例えば資本家階級や労働者階級)の利益を代表するのではなく、国民全体の利益を代表することを標榜する政党を指す。あるいは「本来は一定の階級的利害を代表しながらも、国民的同質性を前提とし、その支持基盤を広く国民各層に求めようとする政党」と定義される場合もあるとある。
これに対するものとして、階級政党がある。
階級政党とは、狭義には、労働者・農民階級を基盤とし、その階級闘争を指導する政党をいう。歴史の本質と社会の実態が、階級対立にあるとするとらえ方からは、まず階級的立場の明確性が要求されることになる。この階級的立場は党派性に高められるとある。
別のサイトでは、階級政党とは、特定の社会階級の立場・利益を代表し、これに依拠する政党のことで、労働者階級の政党(主として社会主義政党・共産主義政党)が自称することが多いとある。
もうひとつ、国民政党と似た言葉で、大衆政党がある。
大衆政党とは、政党類型概念の一つで、大衆的基盤に立脚する政党をいうらしい。かつては議会内における名望家政党に対比されて用いられたが、今日では労働組合を基礎とするいわゆる階級政党に対して、特定の階級や階層に立脚するのではなく、それらを包含した広い大衆的基盤に立脚し、その利益を代表する政党をさすとのこと。国民政党とは若干異なるが、明確な区別はないとのこと。
さて、自民党が国民全体の利益を代表しているのだろうか。
アベノミクスで効果を実感している人は2割しかいない。
株価は上がったが、日本では国民の多くが株を持っていない。
賃金は上昇しているが、物価などの上昇が高いため、サラリーマンの可処分所得は増えていない(らしい?)。
安保関連法が成立するときに議論を深めてほしいと望んでいる人が多いにも関わらず成立してしまった。
テロ等準備罪が成立するときに議論を深めてほしいと望んでいる人が多いにも関わらず成立してしまった。
自民党の総裁選で反抗(?)したものは冷遇するとか言っている。
どこから見ても国民全体の利益を主張していない。
自民党を国民政党にしたい人達がいるのか、もしくは自民党が国民政党でなければ困る人達がいるのか、どうなっているのだろうか。
衆議院選挙(平成29年10月10日)の比例代表では、自民党の得票率は33.28%だ。
投票率が53.68%だから、有権者全体の17.86%が自民党に投票したわけだ。
これはマイノリティではないのか。これでなぜ国民政党になるのだ。
サイレントマジョリティが何も言わないから、自らマジョリティを名乗っているのか?
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【自民党総裁選】沈黙貫く小泉進次郎氏 9月1日から海外出張 「さすが自民党、と思われる総裁選に…」
https://www.sankei.com/politics/news/180831/plt1808310050-n1.html
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「総裁選に関しては記者団に「支持者の利益を考えるだけでは自民党は国民政党とはいえない。多くの国民に『さすが自民党』と思われる総裁選にしてもらいたい」と語り、安倍晋三首相(党総裁)と石破茂元幹事長のどちらを支持するか明らかにしなかった。」
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【自民党総裁選・所見発表演説会詳報】(4完)石破元幹事長「地方こそ成長の力」
https://www.sankei.com/politics/news/180910/plt1809100049-n1.html
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「自由民主党は国民政党であります。自由闊達(かったつ)に真実を語り、そしてあらゆる組織と協議をし、国会を誠実に、公正に運営し、政府を謙虚に機能させる。その自由民主党の原点に戻ってまいります。私は何者も恐れない。ただただ国民のみを恐れ、この選挙を戦ってまいります。国民のみを恐れ、何者も恐れず真実を語る。どうぞ皆様よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございました」
小泉進次郎議員や石破議員は、自民党を国民政党と言っている。
これはもう自己暗示みたいなものか?
自分達で自らのことを国民政党と言って、国民にも国民政党と喧伝する。
みんなで、自民党は国民政党と思い込むわけだが、実態はマイノリティだし階級政党みたいなものである。
はてさて、これは誰の思惑だろうか。
例えば、自民党が国民政党であるならば、安保関連法の成立は国民の総意と捉えることができるかもしれない。
しかし、現実は違う。現実が違うからこそ、自民党は国民政党でなければならないのか。
どうにも欺瞞に満ちている。いやはや怖い怖い。
(´・ω・`)ショボーン
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