「70歳就業、企業の努力義務 フリーも選択肢、21年から」。無理だろ。ザルか。
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70歳就業、企業の努力義務 フリーも選択肢、21年から
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020020401001425.html
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「政府は4日、希望する人が70歳まで働き続けられるよう、就業機会の確保を企業の努力義務とすることを柱とした関連法案を閣議決定した。企業に課す選択肢として、現行の仕組みに加え、独立して働くフリーランスへの業務委託や、社会貢献事業への従事などを新たに設けた。少子高齢化が加速する中、就業を促し社会保障制度の担い手を増やす狙い。2021年4月から実施の見通し。」
×希望する人が70歳まで働き続けられる
○生活のために70歳まで働かなければならない
マスメディアの広報(×報道 ○広報)が冴えわたっている。
ネットでは、国民が望んでいるわけではなく、政府の失政により高齢者になっても生活のために働かなければならないと云うのをよく見かける。
ほとんどの国民はそのような認識ではないか。
本当に、素晴らしい広報ですな。(褒めていない)
×希望する人が70歳まで働き続けられる
○働けるうちは70歳まで働く
もうひとつの視点は、希望する人ではなく、働けることを前提とした制限だ。
働けることが前提なら、働くことが難しい高齢者は働けないことになる。
仮に希望する人を条件にすると、生活のために無理して働くことになってしまう。
これではブラック国家である。
しかしながら、それこそが自民党クオリティである。
その他に考えられることは、介護離職の問題だ。
現状では介護離職が改善しているようには思えない。
70歳まで労働することが前提なら、介護離職する人はもっと大変になってしまう。お手上げである。
セイフティーネットとして、生活保護の拡充は行わないのか。
この制度は、大企業でしか機能しないような気がする。
中小企業で果たして、高齢者向けの業務を用意できるのだろうか。
大企業より中小企業で働いている労働者のほうが多いのだから、問題が頻発するような気がする。
それとも、中小企業で働いている高齢者など眼中に無いのだろうか。
高齢ドライバーの事故も問題になっている。
無理して高齢者が働けば、事故も多くなるのではないか。
もしくは、高齢者の労災事故が増えるのではないか。
高齢者が働くということは、色々なリスクが発生する。
そう考えれば、高齢者が働くメリットよりもデメリットが上回る部分もあるのではないか。
そう言えば、最近、リベラルは理想ばかりで非現実的であり、保守は現実的だという記事を見かける。
この制度を見る限り、とても現実的とは思えない。
現状では、この制度で起きうる問題を、全て無視している気がする。
政府は、制度が正常動作することしか考えていないのか。
その考えでは、原発事故の二の舞になるのではないか。
ブラック企業が猛威を振るっていたときに、トイレに行く時間も無いという話しを見かけたことがある。
トイレに行けないのなら、オムツを履いていた人もいたのだろうか。
しかし、さすがにそれは衛生的にどうなのだろうか。
さて、高齢者になればオムツを履くこともあるかもしれない。高齢者はオムツを履く状況になったとしても、生活のために働かなければならないのだろうか。少なくとも、現状の政府の説明からは、その点は読み取れない。
これが自民党クオリティである。天晴れである。(褒めていない)
(*´ω`*)モキュ
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