「番号順にリストラされる「米国流整理」の理不尽」。結局、何が言いたいのだろうか。
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番号順にリストラされる「米国流整理」の理不尽
https://toyokeizai.net/articles/-/360009
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タイトルに釣られてしまった。すこし感想です。
「自分の会社は、最低限の権利を守ることができる会社なのか。世界的に雇用不安がささやかれる中だからこそ、今一度、自分の会社の制度と自分が望む雇用がマッチしているか、再点検する機会にしてみてもいいかもしれない。」
上記のように最後にまとめられているが、あれこれと状況を説明して、結局はレイオフに反対なのか、年功序列に賛成なのか、何を言いたいのか、よく分からなかった。
「「レイオフ」は復帰も想定した一時的な解雇なのだから、日本の「リストラ」よりマシなのではないか、というと、そうでもない。
この「レイオフ」に関しては、日本企業にはほとんど見られない驚きのルールが埋め込まれていることがある。それが「シニオリティ・ルール」(Seniority rule)だ。
これは、従業員の昇進・異動・休職・解雇などを決定する際、勤続年数が長く、古くから在籍している従業員が、後から就職した者よりも有利な扱いを受けられる権利のことだ。」
ネットを検索してみると、シニオリティ・ルールはもともとレイオフに対して適用されたとある。
そして、最近はレイオフ以外の部分にも広がったとある。
書籍に書いてあったのだが、労働者保護としてシニオリティ・ルールが存在しており、その替わりとして、企業の解雇の自由があるらしい。
なぜシニオリティ・ルールがあるかと言えば、管理職などの恣意的な行為を除外するためである。つまり、労働者保護だ。
アメリカは、差別に厳しいので、差別的な理由で解雇すると、裁判になることもあるらしい。
「航空業界で長く働くCAとパイロットは、このルールで大きな得をしています。例えば新人CAが夏休みを取るため、2カ月前にリゾート地までのフライトの最後の1席を予約してあっても、当日の朝、番号の小さいベテランCAが、『バカンスを取るからこの便に乗りたいの」と言えば、そちらが優先、新人CAは泣く泣く諦めなければならないのです」
さすがにこれは、どうかと思う。
上記にも書いたが、シニオリティ・ルールはもともとレイオフに対して適用されてたみたいなので、それが変な風に拡大したのかもしれない。
何か理由があるのだろうか。それとも、一部の航空会社だけの話しなのだろうか。よく分からない。
「中には50年以上飛んでいるという75歳の元気なCAもいます。アメリカのCAは、乗客から荷物をあげてくださいとヘルプを頼まれても、“私はそういうことができません”とか、“私は手が届かないからダメです”とか、はっきり断る人もいるのですが、それもシニオリティ・ルールの恩恵かもしれません」
年齢によるレイオフは、差別に当たるのでアメリカでは無理なようだ。
シニオリティ・ルールは、勤続年数で判断されるので、10年勤務した30歳と、5年勤務した50歳ならば、30歳の人が優遇されるだろう。従って、年配者が有利という話ではない。
日本の年功序列は、それ以外にも年齢などを加味する。そのため、シニオリティ・ルールと同一のものではない。
「シニオリティ・ルールで動く会社では、仕事ができる、できないに関係なく、長く勤めているからという理由だけで優遇されるため、職場のモラルが下がったり、ほかの従業員の意欲が削がれるケースも多いという。」
仕事ができる、できないで言うと、出来なければジョブディスクリプションに反するため、解雇になると思う。違うのかな?
私は、最近になって言われている「ジョブ型」には原則として賛成だが、それを経団連や自民党が決めることには反対だ。もちろん、そこに連合が加わったとしても、反対だ。
なぜなら、労働者側が要求する労働者保護と、経営者側が要求する経営の自由のバランスが保証されないからだ。
そのことは、すでに労働者派遣法の拡大で証明されている。
私は、「ジョブ型」には賛成だが、その理由は、滅私奉公や長時間労働を問題だと思っているからだ。
そして、長時間労働が出来る人は一部の人に限られており、多くの人には出来ないと思っている。
多くの人が出来ないのに、長時間労働を前提とした労働環境なら、持続不可能な経済となってしまう。
私は、長時間労働を放置していた政治の責任は重いと思っている。
ジョブ型だろうが、年功序列だろうが、労働者保護は絶対に必要だ。労働者保護の前提が無ければ、持続不可能な経済となるだろう。
(うろ覚えの部分も多いので、間違っていることを書いていたときは、ごめんなさい)
(*´ω`*)モキュ
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