「政府の就職氷河期向け支援サイト「ゆきどけ荘」に反発相次ぐ」。雪がとけると春になる?
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政府の就職氷河期向け支援サイト「ゆきどけ荘」に反発相次ぐ 「今さら溶けるのか」という声も
https://news.careerconnection.jp/?p=98619
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目についたので、すこし感想です。
「政府が7月28日に開設した就職氷河期世代向けの支援サイト「ゆきどけ荘」がネット上で物議を醸している」
「就職氷河期世代の支援がゆきどけ荘とは。永久凍土で今更溶けるのか」
「絶妙にイとラッさせるよね」
「同サイトの名称「ゆきどけ荘」は不評のようだ。就職”氷河期”を解決する意味の”ゆきどけ”(雪解け)から来ているとみられるが、ネット上では「ゆきどけ荘って煽ってるのかな」「イライラして吐き気が止まりません」などと不快感を口にする人が相次いでいる」
雪がとけても春じゃなく、水になるんだよ。精神論は聞きたくない。
絶妙にイラッとすることには同意。
さて、就職氷河期向け支援だが、根本が違う。
今更、正規雇用になって、何がどれくらい変わるのか。
ブラック労働を経験していたら、このサイトを見ても何も感じないだろう。
労働に対する対価は適正なのか。そこが重要だ。
就職支援されても、それってライフプランが立てられる給与なのか。
資格取得を促されても、それでライフプランの目処が立つのか。
日本は、人に対して仕事が割り当てられるから、仕事に対する給与が適正とは限らない。人に対して給与が決まる。
むしろ、どの地位にいるかによって、給与が決まると言ってもいい。
例えば、年功序列なら勤続年数で決まる。国会議員なら、能力があるとは思えない議員でも、高い報酬を受取れる。
(もちろん、能力や仕事に対して、適正な給与を得ている人もいるとは思うが、全体から見れば一部だろう)
これは最低賃金付近で働いている人達にも該当するだろう。その賃金に対して適正な労働内容なのか。
最近、メンバーシップ型からジョブ型に移行するような話しがある。
しかし、仕事の価格が示されないのだから、ジョブ型に移行できるわけがない。
仕事の価格が示されないのなら、それはジョブ型とは言わない。人に価格が付いているのだから、従来と同じである。これは、経営者が一人ひとりに対して給与を決めるということ。
例えば、退職規制の緩和についても同じことが言える。仕事に価格が付いていれば、どの社員をクビにしてもOKであるはずだ。
しかしながら、今言われている退職規制の緩和は、誰をクビにするか経営者が選べるようになっている。つまり、人に価格が付いていると言える。
また、大企業と中小企業で、同じような仕事なのに、給与が違うのなら、それはジョブ型ではなく会社型だろう。何の職業を選ぶかではなく、どの会社を選ぶかが重要になる。これは、地位が重要なことと同義である。
脱線してしまったので、話しを元に戻すが、仕事の価格が設定されなければ、就職を頑張るとか、技術習得を頑張るとか、資格取得を頑張るとはならない。
年功序列やブラック労働が蔓延しているなら、勤続年数で給与が決まるか、低賃金のまま消耗するかの、どちらかだ。
もしくは、会社の規模によって、給与が決まってしまう。
この政策は、人参(にんじん)をぶら下げているように見えるが、実は何もぶら下げていないのである。
(。。。などと偉そうなことをブログに書いているが、サイトを少し見ただけなので、本当は偉そうなことを書く資格はない)
(*´ω`*)モキュ
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