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2020年8月 5日 (水)

「日本電産永守会長が炎上! 「即戦力になる新卒」を求めることは、罪深いのか」。斜め上の話し。

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日本電産永守会長が炎上! 「即戦力になる新卒」を求めることは、罪深いのか
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2008/04/news041.html
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すこし気になったので感想です。

日本電産の会長・CEO(最高経営責任者)の永守重信氏が「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のなかで、経営学部を出ても経営のことを全く知らず、税金のことも何も分からない新卒学生が多いと苦言を呈し、「名刺の出し方も知らないという人が毎年何百人も出てくる」などと発言したことがSNSなどでボコボコに叩かれているのだ。

永守会長は2018年に京都学園大学(現・京都先端科学大学)の理事長に就任している。単なる名誉職でしょと思うかもしれないが、「自分の最後の仕事が人材教育」(ダイヤモンドオンライン 2018年8月1日)と宣言して私財も100億円以上投じるなど、ガチで大学教育の改革へ乗り出しているのだ。受け取り方は人それぞれだろうが、以下のようなダイナミックな信念も持っていらっしゃる。
『今の日本の偏差値に偏重した教育は、根本的に間違っている。若者を駄目にしている。でもそれをいくら文部科学省に言ったところで何も変わらない。だったら自分で大学をつくって、こうやったら素晴らしい人材が育つということを証明してみせようと思った』

まぁ、分かる。
しかしながら、教育関係に文句を言うのではなく、これは経団連に言うことである。
新卒が即戦力にならないのは、経営者側と労働者側の要求によって、歴史的な慣習として成立したものだったはず。
従って、経団連が即戦力が欲しいと要求すれば、それに対して、労働者側(つまり新卒)が頑張ればいいだけである。
もちろん、労働者側が頑張る条件を、経営者側が提示しなければならない。それだけである。
そして、この慣習は何十年もかけて出来たので、変えるなら10年以上かかるということ。

また、例えば、高学歴化は、時代の流れでそうなったとも言えるが、学歴によって生涯収入が決まることも影響していると思う。
日本は、学歴によって賃金が決まる部分があるため、親からすれば、子供のために、学歴が高くなることを望んだはずだ。
従って、労働者側(つまり新卒)は、収入が高くなるのなら、それに向かって努力するということ。

「新卒一括採用」という制度がいつ生まれたのかをたどっていくと、明治時代の官庁や軍隊に突き当たる

憎むべきは、「新卒一括採用」という富国強兵の亡霊のような制度に、われわれの社会がいまだに縛られていることによって起きているシステムエラーである

たまたま、新卒一括採用ができあがる状況だったということ。
そして、経営者側がそれを望んだということ。明治時代の官庁や軍隊に突き当たるというのは合っていると思うが、富国強兵の亡霊という表現は、すこし違うと思う。

そもそもの話しとして、経営者側が人事異動を自由にしたいことが始まりだと思う。
人事異動が自由だと、新卒の配置も自由にできる。実際に、新卒がどこに配属されるかは勤務が始まるまで分からない。
どこに配属されるか分からないから、大学で専門性を身に付ける意味が無くなる。
むしろ、うちの会社には独自のやり方があるから、変な知識は要らないとまで言われるだろう。
さらに、博士号(よく知らないのだが、大学院などで取れるもの?)も入社の条件とはならないから、必要性がない。

企業が即戦力になる新卒を望むということは、人事異動の自由を手放すということだ。

日本よりも外国の学生のほうが優秀だという意見もあるが、これは外国の企業が条件を明示して、それに対して、労働者(つまり新卒)が頑張っているからである。博士号を取得するのも就職や生涯収入につながるから頑張っているのである。
(もっとも外国の制度にも問題はあるだろう。若者の失業率が高いことは、社会問題として、よく言われていることである)

日本電産の永守会長を「ブラック経営者だ」と叩く人たちも、必死に就職活動をしている学生たちを「海外の学生に比べてスキルがない」と批判している人たちも、実は双方とも自分たちの本当の「敵」を見誤っているのだ。
大学教育を根底から変えると宣言をしている永守会長にはぜひとも、「新卒一括採用」というシステムエラーにも手をつけていただきたい

上記の説明を踏まえれば、何が敵なのか分かるはずだ。新卒一括採用というシステムエラーが敵ではない。そして、少なくとも、教育関係側の問題ではない。
教育関係側は、企業の求めに応じているだろう。なぜなら、企業の求めていることを、学生が望むからだ。

(私の薄っぺらな知識で書いているので、もしも間違っていたときはゴメンナサイ)

(*´ω`*)モキュ

 

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