「枝野ビジョン」。ふわっと。
---
枝野ビジョン 支え合う日本
文春新書 著者 枝野幸男
---
枝野氏の著書を読んだので感想です。
あたり前の話しだが、読んでも面白くない。
物書きではなく政治家なのだから、内容が面白いわけがない。
あくまで政治家として「どのように考えているか」、それを述べているだけである。
政治家の書籍とは、概してそのようなものだろう。
その様な本を読みたいのであれば読めばいいと思うが、勉強のために読むのなら物書きの本を読んだ方がいいだろう。
内容としては、タイトル通り「支え合い」を主軸に述べている。
例えば、支え合いのために、ベーシックサービスや行政の強化、大きな政府とある。
読んでいると、ふわっとした印象を受ける。
あとは、消費税・所得税・法人税・社会保険料・金融所得について少し触れているが、具体的なことは書かれていない。
まぁ、触れているだけマシである。
コロナ禍により生活困窮に陥る人達がいると指摘されているが、その通りだと思う。
そもそも日本は相対的貧困率が高いと言われているので、ギリギリで生活している人は何かあればすぐに生活困窮に陥るだろう。相対的貧困率が高いということは、安全保障上の問題に思える。
さて、支え合いというビジョンに賛同するかと問われれば、何か違うと答えるだろう。
支え合うこと自体は素晴らしいが、それを目的みたいに言うのはどうなのか。
そもそも支え合いが行き過ぎれば、息苦しい社会になる。それは、所謂、村社会に近いものではないか。
選挙が近いということで、最近考えていることがある。
民主主義とは、多数派支配型とか期限付独裁とか言われることがある(もちろん極端な言い方である)。
それでは、多数派(マジョリティ)とは何か。
富裕層を頂点としたピラミッド型のヒエラルキーなら、最下層の貧困層が多数派となる。しかし、これは経済活動の結果として作られたものだ。
一般的に考えれば、2:6:2の法則における6割の部分が多数派となるだろう。
つまり、民主主義とは「凡人共による独裁」ということになる。
これを踏まえると、民主主義であるならば、凡人共が、裕福で幸せであるか、元気一杯のどちらかであるはずだ。
少なくとも死んだ魚の目をしたサラリーマンなどいないし、お金が無くて結婚できないとか子どもが作れないとか言う人はいないはずである。
凡人共の独裁なら、中間層にお金が集まるだろうし、お金を使っても、天下の回りものとして、また戻ってくるだろう。
凡人共という多数派にお金が集まるのだから、それだけで再分配になっているのである。
批判として、資本主義だからピラミッド型のヒエラルキーになるのは当たり前と言われそうである。しかし、資本主義は経済体制であり、民主主義は統治体制である。一般的に考えれば、経済体制よりも統治体制の方が先んずるはずである。
こんなことを書いていると、大衆迎合(ポピュリズム)とか言われそうだが、それなら民主主義とは何なのだろうか。
政権担当能力とか政治家として実力があることが大事だとか言われても、それで多数派の凡人共が苦しむとすれば、民主主義はマゾの集まりになってしまう。
以前、民主党があった。上記のことを踏まえれば、民主なのだから中間層が喜ぶはずである。しかし、連合がバックボーンなので、何をどうやっても多数派にはならない。何故なら連合自体が少数派だからだ。だから、民主党とは、自称民主というだけ。
自民党も経団連がバックボーンだから多数派には成り得ない。
ニュースの各党支持率を見ると、支持政党なしが多いが、これは日本に多数派のための政党が無いことを示しているように思える。
つまり、日本は民主主義の国家なのに、その民主主義を体現する政党が存在しないということ。
ちなみに、凡人共の独裁により再配分されるのだから、共産党の革命もいらないと思う。
(憶測で書いているので、鵜呑みにしないで下さい。また、間違っているところがあったときは、ごめんなさい)
「もっと 愛をこめて (愛をこめて)
ギュッとギュッとね (ギュッとギュッとね)
こねこね しよう (こねこね こねこね)
笑顔 エガオ 想う ほどに
ふわふわになる
だから 愛をこめて (愛をこめて)
こんがりとね (こんがりとね)
キツネ色に焼きあげます
愛の 粉砂糖 ふりかけて
さあ めしあがれ!」(シャイニング・ハーツ)
|ω·`)
« 「ワクチン接種 職場・学校接種を解禁 収束へスピード勝負」。何がダメなのか。 | トップページ | 葬送のオリンピック »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 「国民民主党は左派…日本も十分に左派の支持は増えている」。(・・?(2024.12.07)
- 「政権安定へ賃上げ重視 政労使会議」。労働の価値が棄損している。(2024.11.30)
- 「四半世紀ぶり減税は忖度見破るリトマス試験紙」。なんか、胡散臭い。(2024.11.24)
- 「年収103万円の壁」「累進をもっと厳しくする。カーブにしてあげる」。もっとカーブを厳しくほしい。(2024.11.15)
- 「国民民主・玉木代表「真に必要な予算を計上し税収見積もりを精緻化すれば7兆円程度の減収には対応できる」」。7兆円あるなら、そもそも消費税を上げる必要はなかった。(2024.11.07)
« 「ワクチン接種 職場・学校接種を解禁 収束へスピード勝負」。何がダメなのか。 | トップページ | 葬送のオリンピック »
コメント