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2021年8月13日 (金)

「「ジョブ型」雇用とは」。まぁ、そうだな。

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「ジョブ型」雇用とは?第一人者が語るメリット・デメリットと大きな誤解
https://next.rikunabi.com/journal/20210804_t01/
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目についたので、すこし感想です。

ジョブ型雇用とは、端的にいえば「非常に硬直的な雇用制度」です。企業と個人がジョブディスクリプション(職務内容を記述した文書)をもとに雇用契約を結び、雇用された側はジョブディスクリプションの範囲内のみで働くという条件で入社するため、当然ながら企業に「人事権」はなく、部署異動や転勤もありません。つまり、「ジョブの束」で会社が構成されているようなイメージで、一つの束(ポスト)が空いたら、社内で公募を行い、応募し採用されたらジョブディスクリプションが書き換えられます。応募する人が社内にいなかったら、社外から採用することになります。
従って、ジョブ型においては、「昇進」と「採用」は本質的には同じ。今より上のポストに移りたいならば、そのポストが空くのを待って自分から手を上げなければなりません。

まぁ、そうだなと思う。
但し、「非常に硬直的な雇用制度」というのは疑問に感じる。
硬直的なのは経営者にとってであり、社会全体で見れば柔軟性があると思う。

私が考える一つの方向性は、メンバーシップ型を前提としつつも、一定の年齢以上の賃金制度の在り方を見直すとか、会社の人事権について一定程度の制約を設けるなど、「課題感のある部分にジョブ型の考え方を柔軟に取り入れる」という方法。例えばですが、厳密なジョブ型ではないけれど、一定年齢以上になったら異動はなくなり、自身の「これだけやればいい」という業務範囲が決められる。ただ、賃金はこれ以上、自動的には上がらない…という方向に持っていくのが妥当ではないかと思います。

将来的に、年齢によってスペシャリストを求められるなら、最初からスペシャリストを目指すと人が多くなり、いずれは制度が瓦解するのでは。
また、若者が、業務範囲を決められている中高年を見たら、自分もそれでいいと言いだすのではないか。つまり若いうちから業務範囲を絞り込むことを望む。

さて、ジョブ型の話題になると何かと日本版ジョブ型の話しがでてくるのだが、それははっきり言ってメンバーシップ型である。
ジョブ型風味のメンバーシップ型と言える。

私の認識では、ジョブ型は、就職であり、どこの会社でも通用する職業人のことである。
つまりそれは会社間の異動は容易だが、職業間の異動は難しいということである。それは、別の職業に就くとふりだしに戻ることを意味する。
また、職業が違えば給与に差はできるが、同じ職業なら会社が違ってもある程度は同じ給与額となる。

逆に、メンバーシップ型は、就社であり、会社内の部署を転々とするジェネラリスト(もしくは経営層、会社人間)のことである。
つまりそれは会社内の職業異動は容易だが、別会社への転職は難しいということである。それは、別の会社に就くとふりだしに戻ることを意味する。
また、会社が違えば給与に差はできるが、会社内ならある程度は同じ給与額となる。

(現実は、ここまで極端ではないと思うが、イメージとしては合っていると思う)

会社に依存して社会人形成するものは、すべてメンバーシップ型だと思っている。

同じ人の記事があったので、あわせて感想です。

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就職氷河期はメンバーシップ型雇用が生んだのか
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/23842
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── メンバーシップ型とジョブ型では、それぞれの特徴があり、メリット、デメリットがあると思います。

濱口 粗雑な言い方になりますが、若者からすればジョブ型は損で、メンバーシップ型は得です。ただし、就職氷河期では損をします。

 逆に中高年にとっては、ジョブ型は得で、メンバーシップ型は損です。なぜなら、経験を積み重ね、いろんなことができるようになっているはずなのに、メンバーシップ型の雇用システムでは年齢だけで他の企業へ転職しにくいからです。

「若者からすればジョブ型は損で、メンバーシップ型は得です」とあるが、若者でも実力があれば、ジョブ型のほうが得である。
メンバーシップ型だと、実力があっても若い時期を無駄に過ごす可能性がある。

「中高年にとっては、ジョブ型は得で、メンバーシップ型は損です」とあるが、年功序列と終身雇用が正常に機能していれば、中高年以降は高い給与が保障されるためメンバーシップ型は得である。
むしろ、メンバーシップ型は若いときの苦労を中高年になってから取り返すという仕組なので、単純な区分けは無理だと思う。

粗雑な言い方と言っているが、この点は読むときに注意したほうがいい。
また、これだとメンバーシップ型では、中高年がお荷物になるから、いらないと言っているようなもの。

── 私は就職氷河期を生み出したのはメンバーシップ型が原因だと考えています。学校から企業への切れ目ない移行が妨げられた結果、仮に学歴が高くても30歳前後になってしまい正規雇用されない例が多く見られます。先ほどの濱口先生の言葉を借りるならば、古いiPS細胞は不要だと言わんばかりにです。

濱口 就職氷河期を生み出した構造的な原因になっているのは間違いありません。ただ、経済停滞などの外的な影響によって労働需要が急激に縮小するのはどこの国でも起こっていることで、その影響が一定期間残るのもどの国でも共通なのです。

 しかし、ジョブ型の社会だと経済の回復により徐々に平準化するのに、日本ほど時間は掛かりません。特に、先進諸国においては、失業者や不安定な労働環境にいる人々に対しては、政府が介入し、予算を投入して職業訓練などの支援を行っています。それによってスキルを身につけるとクオリフィケーションが得られ、採用する際に重要な判断基準になります。一定期間の遅れはありますが、そうした政策により、段々と企業に採用されていきます。もちろん、人によってさまざまなケースがあるのも確かでしょうけれども。

メンバーシップ型が原因で、就職氷河期を生み出されたようなことが書いてあるが、私は、格差が容認されたから、氷河期世代が苦しんでいると思っている。

さて、どちらの記事もタメになるし、まぁそうだなと思う。
但し、メンバーシップ型を擁護しているようにも見えるので、その点は差し引いて読んだほうがいい。
私個人としては、ジョブ型風味のメンバーシップ型には、気をつけたほうがいいと思っている。

|ω·`)

 

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