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“ザ・サラリーマン”はもうすぐ消える…ユニクロ「年収最大4割アップ」が示す”安定昇給”神話の完全崩壊と厳しい現実
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ed99aafc37657d3be2c558a6843658d9883d297
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目についたので、すこし感想。
「従来の年功型賃金の要素である年齢給や在籍年数に応じた昇格を廃止すると言っている。同時に職種によって基本給に差を設けるという。つまり年齢給を廃止することで全員が毎年一定率で昇給することがなくなり、成果によって昇給する仕組みに変更するということだ。また「若手社員や中途入社社員にも公平に報いる」と言っているように「平等」ではなく、成果によって「公平」に昇給額に差を設けることを意味する。」
へぇ。
「「従業員一人ひとりの新たな報酬を決めるにあたっては、グローバル共通のグレードの基準を、仕事の実績・成果、成果を出し組織に貢献する能力、成長意欲・成長性などの視点から改めて明確にし」(同社リリース)とあるが、このグローバル共通という言葉は、日本以外では普通の「職務給」を意味していると思われる。
職務給とは、職務の内容を定めたジョブディスクリプション(職務記述書)をベースに、責任や仕事の範囲などの職責の格付けを行い、職務等級(ジョブグレード)と報酬を紐付ける仕組みだ。また従来の定期昇給にあたる年齢給や諸手当も廃止され、職務給1本に統一される。」
へぇ。
さて、成果主義だが、前に失敗に終わったという話しだ。
そのときの問題点として幾つか言われていることがある。
評価項目を重視して、協調性がなくなり、成果につながらないことは、やろうとしなくなった。
事務職などの成果が分かり難い部署から不満がでている。
入社時の人事で、成果が分かり難い部署に配属されたら、終わりだ。
そもそもとして、外国のジョブ型は、末端の社員を評価しようがないから評価しないと言われている。
結局、日本でも末端の社員を評価するのは情意評価となる。つまり頑張っているかどうか。
情意評価の行き着く先は、年功序列と同じである。もしくは、評価しようがないから固定給となる。
日本でやろうとしているジョブ型は、本来のジョブ型とは違うという認識を持ったほうがいい。だから私はジョブ風味メンバーシップ型だと思っている。根っこはメンバーシップ型だと思っている。
筆者の記事はよく見かけるのだが、人事労務に非常に詳しい。つまり、私が書いたことなど重々承知していると思う。
この記事は、紙面の都合上、年功序列にテーマを絞っていると思われる。だから、この記事だけを読んで何かが分かったと思ってはいけない。
ジョブ型の方向に進んでいるのかもしれないが、試行錯誤の連続だと思った方がいい。つまり正解がそこにあるとは限らない。
「これまで会社に在籍していれば、毎年給与が上がっていく仕組みに守られていたお気楽な日本のサラリーマンは今後、絶滅していくことになるだろう。」
中小零細企業では「給与が上がらない」、「毎年1000円しか上がらない」とか言われたりする。
毎年1000円しか上がらないというのは、初任給が20万円だとして退職する時点では24万5千円だ。つまり、ほとんど固定給である。
ほとんどの人は、もともと上がらないのである。
「ジョブ型賃金を導入して長いネット系企業の人事担当者は「40歳の社員の賃金格差は大きく拡大した。同じ40歳で年収1500万円の部長もいれば、年収400万円の社員もいる。400万円は昔の年功型なら20代後半の年収にあたるが、ジョブ型賃金になれば年齢に関係なく、担当している職務が変わらなければ給与も変わらない」と指摘する。」
年収の中央値は430万円とか言われている。男性は500万円で、女性は300万円とか言われている。
逆に言えば、この収入でライフプランが作れなければ、おかしいとなる。
年収400万円でライフプランを作る。それがひとつの目安になる。
政治家に、年収400万円という目線はあるのだろうか。
年収400万円で、社会を組み上げていく気概があるのだろうか。
ジョブ型が導入されて年収400万円の固定給という時代が到来するかもしれない。
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日本で「賃上げ」が進まない根本原因。「高賃金、でも解雇当たり前」になる覚悟はあるか
https://news.yahoo.co.jp/articles/92a101df2562039d588f2709cbd0122a2df9404c
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もうひとつ、目についたの感想。
「以前から経済界には解雇規制を緩和すれば給料も上がるという声は根強い。一方、働く身からするとどうだろうか。(本当に給与をアップするかどうかはともかく)給料は上げるけれども解雇も当たり前になる覚悟はあるのか、と問われたら二の足を踏む人も少なくないはずだ。」
「「低成長」の中、「終身雇用制度」を続けるのならば、給料の大きな上昇は期待できず、“安い国”をひた走ることになる。何かを得るには何かを手放さなければいけない。全部取りは現実的でない。私たちはどのような働き方をしたいのか。そろそろ考え直さなければいけない時期に差しかかっている。」
前回のブログでも書いたが。。。
メンバーシップ型は、人に仕事を付けて、人に値段が付いている。ジョブ型は、仕事に人を付けて、仕事に値段が付いている。
解雇できないのは、人に仕事を付けているから、出来る仕事があるかぎり解雇できない。
給与を下げられないのは、人に値段を付けているから、仕事内容が変わっても給与を下げられない。
解雇や賃下げしたいのなら、メンバーシップ型と年功序列を止めればいい。
そもそも、メンバーシップ型は滅私奉公が前提になっている。それに解雇規制の緩和が加われば、経営者の裁量権が増すだけだ。
アメリカは解雇規制が緩いと言われている。しかし、世界を見れば、必ずしも解雇規制が緩いわけではない。
そして、解雇規制を緩和しても、転職に対するインセンティブがないのだから、消極的な人材の流動化になる。それは幸せなことか?
上記の記事にある成果主義だが、成果主義によって賃金が上がるのなら、転職するとその成果はリセットされる。
つまり、転職にインセンティブが発生しない。
成果を上げることにより賃金が上がるのなら、解雇されると生活が破綻することになる。
つまり、年功序列だろうが、成果主義だろうが、勤続年数による影響が強いのだ。
どこに解雇規制を緩和する余地があるのか。
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岸田政権が推進するリスキリングに“リストラの罠”「中高年を諦めの境地に至らせる再教育」との指摘も
https://news.yahoo.co.jp/articles/99fcc52674299ff71455ca96775a1e4a8a175c7f
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もうひとつ、目についたの感想。
「40代、50代になって人事異動で部署や職務が変わった途端、その部署での「技能が足りない」と給料ダウンになることもありうる。
それをカバーするのが、サラリーマンが新しいスキルを身につけるリスキリングによる能力向上になるが、前出の森永氏は、これは「リストラの罠」だと見る。
「20代の人だったら新たな技能を身につける可能性はあるかもしれないけれど、40代以上は難しい。岸田総理がリスキリングしてIT技術者になってみなさいと言いたい。リスキリングできなければ低賃金のジョブにいくしかない。中高年にとってリスキリングは、イコール諦めの境地に至らせる再教育になるんです」」
草
そもそもジョブ型は、企業の意向で人事異動できないだろ。
恣意的な人事異動が起きた時点で、リストラと同じではないか。
繰り返し書くが、メンバーシップ型は滅私奉公が前提になっている。それに中途半端なジョブ型が加われば、経営者の裁量権が増すだけだ。
ジョブ型に移行したときに、職務に合わせて給与が減るのは分かる。
しかし、ジョブ型に移行したのなら人事異動はご法度だろ。それは滅私奉公だ。
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統一地方選挙があるらしい。
選挙のたびに「政治はよく分からない」と言っている人がいる。しかし、9割の人は、政治が分からないと思った方がいい。
ほとんどの人が、政治を分からないのだから、不満があれば「政治にNO」、満足しているなら「政治にYES」、でいいのではないか。
<政治にNO>
野党を選ぶ
<政治にYES>
与党を選ぶ
白紙投票
投票に行かない
そもそも野党が分からないとなるが、自民の次点である維新か立憲でいい。次点でいい。
野党に期待できないとなるが、そもそも自分自身が不安定な生活なのに、政治家に安定を提供してどうするのか。
政治家に不安定を提供しよう。そうすれば庶民のことを考えるようになるかもしれない。
政権担当能力がないのに野党を選ぶのか、と言われそうだが、政治が分かる人は政権担当能力について考えればいい。
しかし、政治が分からないのなら、政権担当能力なんて考えるだけ時間の無駄ではないか。
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中小企業の労働者が、経済の恩恵を受けたいのなら、消費の活性化だと思う。
消費の活性化のためには「累進課税の強化」、「応能負担の強化」、「貯め込んだら増税」が必要だと思っている。
優先すべきはフローである。
例えば、黒田バズーカをやったとしても一部の人達にしか恩恵はないと思う。黒田バズーカで庶民が潤ったという話しは聞かない。
バラマキや規制緩和しても、小泉政権や安倍政権で起きた実感なき好景気しか生まれない。
繰り返し書くが、必要なことは「累進課税の強化」、「応能負担の強化」、「貯め込んだら増税」の3点である。
ちなみに、バラマキすると何で実感なき好景気になるんだろうね。ウフフフフ。
(憶測で書いているので鵜吞みにしないでください。間違っていたときはゴメンナサイ。謙虚に。謙虚に。)
|ω·`)
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